ごあいさつ

Next Stage
~革新を続けるライブデモンストレーション~

カテーテルインターベンションの歴史を紐解くと、ライブデモンストレーションの果たしてきた役割の重要性がわかります。第1回目のライブデモンストレーションコースが開催されたのは1978年のことです。このライブを主催したのは、前年に初めてPTCAを実施したAndreas Gruentzig自身であり、28人の医師が参加したと記録されています。Gruentzigがライブの発想に至ったのには、PTCAを学びたいという医師が世界中から病院を訪れ、上司から咎められたという背景があり、その対策として興味を持っている人たちを一堂に集めればよいと考えたようです。

今でこそ循環器領域以外でもライブデモンストレーションが行われるようになりましたが、今から40年以上も前にライブコースにより自らが考案したPTCAの伝達を思いついたGruentzigの着眼には驚かされます。日本でも1980年代にライブデモンストレーションが始まり、技術の継承に多大なる貢献を果たしていますが、近年は全国で毎週のようにライブが開催され、徐々に本来の教育目的からずれが生じ始めていました。

そのような中、我々東海ライブ研究会は原点に戻ることを掲げ、2011年に第1回豊橋ライブデモンストレーションコースを開催しました。折しもその年は東日本大震災により4月から10月に開催が延期となりましたが、初回から1,000人を超える参加者が集まりました。10年が経過した2020年もCOVID-19の感染拡大により5月から11月末に延期となりましたが、オンラインという新たな形で開催することできました。

オンラインとなったことで、これまでライブに参加できなかった方々にも視聴いただけるようになりました。一方で、オンラインの課題は参加者の顔が見えず、視聴者をおいて一方通行で進行される可能性があるという点です。その問題を克服するために東海ライブ研究会では会場にファシリテーターをおいて、参加者の声をチャットで確認し、その都度質問などを取り上げていくようにしました。その結果、コメンテーターの発言に負けないほどチャットが盛り上がるセッションもありました。まだまだ手探りの状態ですが、視聴してくださった皆様の声を聞きながら、新たなライブの形を創っていきます。

第11回豊橋ライブデモンストレーションは、第10回と同様にオンラインでの開催となります。オンラインという形でのライブデモンストレーションコースとして新たな挑戦をしていきます。今回のテーマは、「Next Stage ~革新を続けるライブデモンストレーション~」とし、オンサイトで行ってきたハンズオンやインタラクティブに学べる教育セッションを充実させていく予定です。また、我々と共に発展してきた医療機器・医薬品の企業の皆様もこの機会に学んでいただけるような企画を検討しています。COVID-19の問題により、交流の場がなくなっていますが、革新をテーマとしたライブコースとなるよう東海ライブ研究会、ハートセンターのスタッフが総力を挙げて企画していきます。

今年は完全リモートで、6月22日から26日の5日間にわたり中継します。この週を「Toyohashi Week」として、毎日、夕方から開幕し、週末の土曜日に朝から夕方までライブデモンストレーションを行います。オンライン開催ですので、会場を移動することなく、クリック1つで別会場に参加できるようになりますので気軽に様々な会場をご覧ください。我々は、如何なる状況下でも学びを止めてはなりません。これまで培った技術と経験を次世代にこれからも伝え続けることを誓います。

東海ライブ研究会
代表世話人 鈴木 孝彦